金時草の由来
「金時草(きんじそう)」は加賀野菜として石川県で親しまれています。スイゼンジナ(水前寺菜)が正式名称のようで、沖縄では「はんだま」と呼ばれているそうです。
別の地方では「式部草」とも呼ばれます。
インドネシアが原産の野菜のようで、葉の色がブロンズ色から紫色をしています。
茹でるとぬめりが出て、お浸しなどで頂きます。ネバネバ野菜は健康に良いものが多いですよね。
金時草の含有成分
アントシアニン
金時草の紫色の成分はアントシアニンでポリフェノールの一種です。ブルーベリーやナスの紫色もアントシアニンです。
ポリフェノールは抗酸化作用よ有するフィトケミカルです。紫外線やウィルスなどから植物を守る成分です。
金時草を選ぶときは紫色が濃いものを選ぶのがコツです。
アントシアニンは眼の中のロドプシンというたんぱく質の合成を促進します。
ロドプシンが光を信号として脳に送ることで、ものがはっきりと見えます。ロドプシンの合成が間に合わないとものが見えにくくなります。
アントシアニンは眼のサプリメントとして有用な成分です。特に眼精疲労に効果が有ります。
血糖値を抑える作用も有ります。
こちらも参考にしてください。
β-カロテン
金時草にはβ-カロテンが多く含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変わります。
ビタミンAもβ-カロテンも強い抗酸化作用を持っており、動脈硬化や心筋梗塞などの生活習慣病に良い成分です。
免疫力も高めます。


GABA
GABAはγ-アミノ酪酸で、神経伝達物質でもあります。精神を抑え安定させる作用がある物質です。
リラクゼーション効果が期待できます。
また、摂取により血圧上昇を抑える作用も有ります。
カルシウム
金時草にはカルシウムが豊富に含まれています。カルシウムといえば骨粗しょう症の予防効果ですね。
カリウム
カリウムも豊富に含まれています。カリウムの摂取で過剰なナトリウムを排出して高血圧を改善します。
ムチン
ムチンは糖タンパクであり、ネバネバ成分に含まれています。ヒトの粘膜にも含まれており、粘膜防御により色々な疾患の予防に繋がります。
鼻や呼吸器の粘膜保護により風邪やインフルエンザに罹患しにくい身体を作ります。
眼の粘膜に含まれるムチンはドライアイを予防します。
胃の粘膜の保護により胃炎や胃潰瘍の予防効果も有ります。
また、ムチンには肝機能や腎機能を高める効果も知られています。
ムチンは納豆、里芋、山芋、モロヘイヤ、オクラ、ナメコなどのネバネバ健康野菜にたくさん含まれる成分です。
金時草の美味しい食べ方
金時草を茹でるときは、茹ですぎに注意しましょう。20~30秒くらいが良いと思います。
自分的にはお浸しが一番です。酒、そばつゆ、だし汁で作った漬け汁を冷ましてから茹でて絞った金時草にかけて小一時間ほど浸せば完成です。
酢醤油とショウガの酢の物も美味しいですね。胡麻和えもお勧めです。