

チョコレートの心臓への効果
デンマークで行われた研究です。チョコレートの摂取量を調査した上で、心房細動が発生数を13年以上にわたり追跡調査したところ、チョコレートが好きな人では、心房細動のリスクが低い傾向のあることが示されました。
特にカカオ含有量の多いダークチョコレートの摂取は健康的な選択であるとのことです。この研究結果は、「Heart」オンライン版に掲載されました。
カカオフラバノールでトリグリセリド値が低下
米国立衛生研究所等が複数の研究論文をレビューした結果、カカオフラバノールを含む食品を摂取した群で、高脂血症の指標となるトリグリセリド値が有意に低値であったこと、炎症や血糖値をコントロールする能力の向上が示されたこと、善玉コレステロール値の有意な上昇が認められたことが報告されました。
毎日の摂取で学習効果が向上!
内閣府と明治との共同研究で、カカオ含有量の高い含むチョコレートを中高年の男女に4週間摂取した実験では、6割の人で学習などにかかわる大脳皮質の量が増えた、との結果が示されました。脳の機能が平均1~2歳若返った可能性があるといいます。
南オーストラリア大学の研究でも、フラバノールを摂取してから90~120分後以降に認知機能が向上する可能性が示され、論文は、Appetite誌2016年5月1日号に掲載されました。
末梢動脈疾患(PAD)症状の改善効果
足の動脈硬化が原因で起こる末梢動脈疾患(PAD)では、足の痛みや歩行障害が起こります。また、心筋梗塞や脳梗塞を合併することがあります。
米国心臓協会(AHA)は、ポリフェノールを豊富に含むダークチョコレートの摂取により、末梢動脈疾患(PAD)患者の自立歩行能力が軽度改善したというイタリアの研究を紹介し、Journal of the American Heart Associationに掲載しました。
ダークチョコレートの摂取により、カカオに含まれるポリフェノールによる抗酸化作用が働き、酸化ストレスが減少、末梢動脈血流が増加した可能性があるとのことです。
また、一酸化窒素(NO)濃度の上昇が認められ、末梢動脈が拡張し、歩行が改善した可能性も示唆されています。
チョコレートは傷の治りを早くする!?
埼玉大学の研究で、ラットを用いた実験で、カカオポリフェノールを多く含むココアを摂取させた群は非摂取群に比べ、傷の治りが早いことが報告されています。
実験のきっかけは、事故で怪我をし、傷の治りも芳しくなかった患者さんが、一日5~6枚の板チョコを毎日食べたところ、急速に傷が治癒し退院できたこと、だったそうです。
また、チョコレートの摂取で腸内細菌が整い便通が改善することに加え、便臭が抑制される効果もあるとのことです。



