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アントシアニンで眼の若返り!

フィトケミカルについて

 

フィトケミカルは植物中に含まれる化合物で、特に健康に役立つ成分を意味しています。例えばヤナギの樹皮から単離されたアスピリンもフィトケミカルに相当します。
果物や野菜の色素や辛味成分はフィトケミカルであり、体内では抗酸化物質として作用します。例えばトウモロコシの黄色色素のルテイン、トマトの赤色色素のリコピン、ニンジンのオレンジ色色素のカロテン、ブルーベリーの青色色素のアントシアニンなどがあります。

 

かっぱ君
色々なフィトケミカルがあるんですよ。皆さんたくさん食べていますか?

 

分類 名称 含まれる植物 機能・効果
ポリフェノール アントシアニン ブルーベリーなど 抗酸化作用
イソフラボン 大豆など 更年期障害改善・骨粗鬆症予防
セサミノール ゴマなど 抗酸化作用・動脈硬化予防
クルクミン ウコンなど 抗酸化作用・抗炎症作用・肝機能改善
有機硫黄化合物 スルフォラファン ブロッコリースプラウトなど 抗酸化作用・解毒作用・がん予防
アリシン ニンニクなど 抗酸化作用・動脈硬化予防
テルペノイド ルテイン ホウレンソウなど 抗酸化作用
リコピン トマト・スイカなど 抗酸化作用
リモネン 柑橘類 抗酸化作用・抗アレルギー作用
フィトステロール 植物油 コレステロール減少
糖関連化合物 β-グルカン キノコ類 免疫力向上
サポニン 豆類・穀物・ハーブ 血糖値上昇抑制活性
アルキルフェノール誘導体 カプサイシン トウガラシ類 体熱生産作用
ギンゲロール ショウガ 体熱生産作用

 

光が見えるしくみ…

 

かっぱ君
眼に光が入ると眩しく感じます。明るい場所から暗い場所に突然入ると、ものが暗く見えにくくなりますよね。

 

でも、少しすれば眼が慣れて徐々に見えてきます。なぜかな?
妖精

 

光の受容器は視細胞

 

光は眼の表面にある角膜から入り、反対側奥の網膜に届きます。この網膜の一部を構成するのが視細胞で、光を感じる受容器です。この視細胞の役割は、網膜に映し出された光の情報を電気信号に変え、脳に送ることなのです。

 

光を電気信号に変える方法は?

 

ロドプシンというタンパク質が重要な役割をしています。ロドプシンは光の情報を受けると分解するとともに電気信号が発生し、視神経から脳に情報が伝わるのです。さらに分解されたロドプシンは、光の刺激がなくなると同時に再合成され、元にもどるという画期的な性質をもっています。常に、次の光の情報を受け取ることができます。

 

 

ロドプシンの分解をもう少し詳しく解説!

 

ロドプシンオプシンというタンパク質にビタミンAの誘導体であるレチナール(シス型)が結びついた構造をしています。このシス型レチナールは光で構造が変化し、トランス型になります。光が入ると構造変化によりレチナールとオプシンの結合が切れてしまいます。この光によるロドプシンの構造の変化が刺激となり、電気信号となって視神経を通って脳に伝わり、視覚が生じるのです。

 

ロドプシンの再合成をもう少し詳しく解説!

 

オプシンと結合が切れたトランス型レチナールは暗所でシス型のレチナールに戻り、オプシンと再結合するのです。また、レチナールは食べ物から摂取されるビタミンAから作られます。ビタミンAが不足すると暗所でものがよく見えなくなる疾患「夜盲症」になります。これはロドプシンが合成されにくくなるために起こる疾患なのです。

 

明順応と暗順応

 

暗いところから急に明るいところに出るとまぶしく感じますが、やがて眼が慣れ、ものが見えるようになります。暗いところで蓄えられたロドプシンが光を受け、急激に分解し、激しく電気信号が生じるからです。

時間がたつとロドプシン消費されて減少し、刺激が収まり、視細胞も適切に働くようになり、ものがよく見えるようになります。これを明順応といいます。

一方、明るいところから急に暗いところに入ると眼が慣れるまで、ものがよく見えません。明るいところではロドプシンの分解が促進されていますので、消費されている状態で数が減っています。急に暗いところに入ると、ロドプシンの再合成が間に合わず、電気信号が伝わりにくい状態となり、見えにくくなるのです。

しかし時間が経てばロドプシン再合成が行われ、ものが見えるようになります。これを暗順応といいます。

 

アントシアニンの効果は?

 

ポリフェノールの一種であるアントシアニンは薄暗い中でもものがきちんと見えるためのロドプシンの再合成を助ける働きがあります。なので、アントシアニンの摂取により、ものが見えやすくなる効果が期待できます。アントシアニンを特に多く含む食材には、ブルーベリー、ビルベリー、カシスなどがあります。アントシアニン優れた抗酸化作用からアイケアのサプリメントにも配合されています。

 

 

 

 

食用菊に老眼予防効果あり?

 

食用菊であるコウシギク(紅紫菊)に、老眼の予防や進行を抑える効果が期待されるエビデンス情報があります。コウシギクにはアントシアニンが豊富に含まれています。それに加え、眼病の重要因子である糖化物質(AGE)の蓄積を抑えることで眼のピント調節機能や濁りなどが改善されることを複数の試験結果で明らかにしたそうです。

 

AGEって?

 

AGEとは「Advanced Glycation End Products(終末糖化産物)」の略で、糖とタンパク質が熱によって結びついてできる物質。いわゆる身体の「コゲ」である糖化です。病気や老化の原因になるといわれています。因みに身体の「サビ」が酸化です。加齢などで目にAGEが蓄積すると、ピント調節機能の低下や濁りにつながることが最近の研究で明らかになっています。

 

コウシギクの効果を評価する臨床試験の結果

 

コウシギクの効果を評価する臨床試験(ヒトを対象とした試験のこと)がポーラと慶応義塾大学との共同で実施され、被験者がコウシギクの含有成分を12週間連続で摂取した結果、「見えやすさ」と「疲れやすさ」に有意な改善が認められた、とのことです。コウシギクのサプリメントに期待ですね。

 

 

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はねかわ

医療の世界に身を置き、常に情報収集。エビデンス情報が確かな承認医薬品に加え、積極的なエビデンス収集がなされにくいサプリメントや健康食品にもスポットを当て、予防医学、プレメディケーションの分野に貢献できればと考えています。今後、お金の話も取り入れていきたいと思います。専門分野は薬学、有機化学。薬学修士。

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