コロナウイルスワクチンの接種が始まっていますが、ワクチン後進国の日本においては、まだまだワクチン反対派が多数存在しているようです。
特に若者の間では罹患しても軽症で回復するケースが多く、ワクチン接種による副作用のデメリットの方が大きいと考える人がいるようです。
確かに若年層では重症化しないケースが多数を占めるのですが、回復後に続く後遺症のことを知らないまま感染し、のちのち後悔する人達も多数存在しています。
ウイルスが消えても続く後遺症
ウイルス感染後に抗体(自然免疫)ができるまでに約二週間の時間を要します。その間、特に高齢者においては過剰な免疫反応(免疫暴走、サイトカインストーム)や血栓症により重症化し、命を落とす場合が有ります。
軽症の場合は一定期間を経たのち免疫力によりウイルス数が減少し始め、自然回復に至ります。
しかしウイルスが消えても感染による身体へのダメージは継続しています。中には数か月間継続する後遺症もあり、長い間後遺症に苦しむ羽目になるのです。
発症から回復後も延々続く症状
発症当初は呼吸苦、咳嗽、味覚障害、嗅覚障害、倦怠感、痰などの症状が急速に悪化していきます。軽症であれば約一か月程で収まっては来ますが、完全に回復はしません。中には半年ほど継続する人もいます。
国内の報告では発症後2か月で約5~18%の人が、発症後4か月では約2~11%の人がこれらの副作用が継続したとのデータが有ります。海外のデータにおいても約6か月後に倦怠感や筋力低下(63%)、睡眠障害(26%)、脱毛(22%)、嗅覚障害(11%)が続いたとのデータが有ります。
遅発性の副作用が「脱毛」
脱毛は感染後約2か月後(平均58.6日)に発現するとされます。発現率は全体の24%(海外データでも22%と近似)、症状の大小も有りかなり高い確率で発現しています。
そして持続期間ですが平均で76.4日、約2か月半ほど続くとのことです。その間、毛髪が抜け続ければどうなるのでしょうか。特に女性には大きなダメージとなっていることは間違いありません。
ウイルス後疲労症候群
COVID-19に罹患後、回復した後に発現する症状をウイルス後疲労症候群と言います。
脱毛、記憶障害、睡眠障害、集中力低下等が報告されています。肉体的精神的ストレスも発症に大きく関わっているようです。
コロナ後遺症のリスク因子
コロナ後遺症の発症リスクとして、高齢、女性、肥満が報告されています。また、女性では不安障害やうつの出現率が高いとされます。
ワクチン接種の推奨
ワクチン接種は免疫反応を引き起こし、抗体産生による抵抗力を引き上げることを目的としています。
免疫反応は発熱反応と言い換えることができます。ワクチン接種後の副反応は一種の発熱反応で正常な免疫機能が備わっている証拠でもあります。
必要以上に副反応を恐れたり、ワクチン接種にネガティブな人々の過剰なネガティブキャンペーンに踊らされることなく、正しい知識を持ってワクチン接種に臨んでもらいと考えます。
ワクチンの種類と副反応についてはこちらを参照してください。
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血栓症に関してはこちらを参照してください。
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集団免疫についてはこちらを参照してください。


