ナイアシンはビタミンの一種であり、生体内で様々な生体反応の補酵素として働いています。
特にエネルギー代謝や脂質代謝、アルコール分解、血中コレステロールの低下作用等があり、それらからダイエット効果、デトックス効果、更に若返り効果まで期待されるビタミンなのです。

ナイアシンはビタミンの仲間
ナイアシンはビタミンB群に分類されビタミンB3とも呼ばれます。
その他に、ニコチンアミド、ニコチン酸アミド、ナイアシンアミドなど、様々な呼び名があるビタミンです。
名称は類似していますが、タバコに含まれるニコチンとは全くの別物なので誤解のないようにしましょう。
ナイアシン欠乏症
ビタミンですので不足すると欠乏症が発症します。
欠乏症はペラグラという疾患で、光線過敏症や消化器症状、口内炎、重症化すれば脳症で死に至る可能性も有ります。
また、1日3g以上の過剰摂取により肝毒性を生じる可能性があり、要注意です。
ナイアシンを含む食品
ナイアシンは肉類、魚介類、キノコ類、豆類や穀物に含まれています。
普段の食事で十分に摂取することができますので欠乏する心配はなさそうです。
ただ、水溶性ビタミンなので調理法により逃げてしまう可能性は有ります。
ナイアシンとダイエット効果との関連性
ビタミンの仲間であるナイアシンは体内で補酵素、つまり生体内の諸々の反応の潤滑油のような働きをします。
500種類ほどの生体内反応の補酵素として働くと言われ、特に重要なのは摂取した栄養素から生命活動に必要なエネルギーを作り出す作用が有ります。
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド(NAD)やNADにリン酸が結合したNADPの形で活躍します。
エネルギー代謝に重要な役割を果たしている訳です。
ナイアシンのデトックス効果とナイアシンフラッシュ
ナイアシンをサプリメント等で接種すると、一時的に皮膚の紅潮、痒み等が生じることが有ります。
これはナイアシンフラッシュと呼ばれ、30~60分ほどで消滅する一時的な現象です。
少ない摂取量では起こりませんし、個人差もあるようです。
このナイアシンフラッシュは副作用と見ることもできますが、一方で健康に有益な効果であるとも言われています。
GPR109aやGPR109bという受容体を活性化することでプロスタグランディンという物質が放出され、末梢血流を増加させることで皮膚紅潮が現れると言われます。
この作用は脂質異常の改善に有益であるとも言われます。
また、マスト細胞からヒスタミンというアレルギー物質を放出させることにより、痒みを生じるようです。
マスト細胞からヒスタミンをどんどんと放出させることにより、アレルギー体質も改善されるデトックス効果が有るという訳です。
勿論、生体内では新たにヒスタミンを産生していますので、枯渇するという訳ではありませんが。。。
ナイアシンフラッシュ体験談
はねかわもナイアシンを服用しています。
1錠500mgの錠剤を寝る前に服用中です。
500mgはさほど多い量ではないので、毎度ナイアシンフラッシュを体験する訳ではありませんが、稀に起こることが有ります。
何となく身体がポカポカしてきたかと思うと、腕や顔などが急激に紅潮します。
予めナイアシンフラッシュの予備知識が有るので驚きはしませんが、何も知らない初めての方には恐ろしい副作用に思えるかもしれません。
徐々に収まり30~60分後に消失し、痒みはほとんどありませんでした。
末梢血管の拡張による血流量の亢進であり、この作用が動脈硬化のような血管病を抑制し、デトックス効果をもたらすものと思えば、爽快感さえ感じられます。
ナイアシンと若返りとの関連性
ヒトは年齢を重ねるに従い老化していきます。
老化と関連する遺伝子にサーチュイン遺伝子というものが有ります。
以前の記事を参考にしてください。
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長寿の遺伝子~サーチュイン遺伝子~
サーチュイン遺伝子 小悪魔 サーチュイン遺伝子とは サーチュイン遺伝子が活性化することで、「サーチュイン」というタンパク質が合成されます。 サーチュインは酵素 ...
このサーチュイン遺伝子が活性化することで細胞が若返ることが知られています。
細胞内でエネルギーを作り出すミトコンドリアが増え、古くなったミトコンドリアが除去され、生まれ変わるのです。
これにより傷ついた細胞が生まれ変わり、動脈硬化や糖尿病、難聴、認知症、その他の老化現象などになりにくい身体となります。
このサーチュイン遺伝子の活性化に関わっているのが先ほどのNADとその前駆体であるニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)と言われています。
特にNMNは2型糖尿病にも有効であることが示されており、サプリメントで摂取することも可能ということで期待されているようです。
シミやシワを抑制し、美肌効果も期待されます。
因みに、NMNサプリメントは結構高額な商品が多いんです。

