ニコチンアミド
ナイアシンは別名ニコチン酸と呼ばれるビタミンの仲間で、ビタミンB3と言います。ナイアシンがアミド化という化学修飾された化合物がニコチンアミドで、ニコチン酸アミド、ナイアシンアミドとも呼ばれます。ニコチンアミドはナイアシンと同じ働きをする上に、ナイアシンで引きおこる副作用(皮膚の紅潮や痒み)を引き起こすことがありません。過剰投与の場合、ナイアシンと同様、肝機能障害が起きることがあります。
ビタミンB3の欠乏症
ビタミンは欠乏することで欠乏症を引き起こします。ビタミンB3(ナイアシン)の欠乏症は「ペラグラ」という疾患を引き起こします。「ペラグラ」とはイタリア語で「皮膚の痛み」を意味し、日光による光線過敏症、皮膚の赤い発疹、悪心・嘔吐、便秘・下痢などの消化器症状、口内炎、舌炎、食道炎、脳症による錯乱、見当識喪失、幻覚、健忘などの症状が発現します。
このようにビタミンB3は皮膚や消化管の表面部位に関連する作用があります。欠乏した場合はニコチンアミドの補給が効果的です。
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ニコチンアミドと皮膚がんとの関連性
オーストラリア、シドニー大学の研究で、ニコチンアミドサプリメントが、皮膚がんリスクを低減する可能性が示されました。この研究結果は、米国臨床腫瘍学会(ASCO)で発表されました。
研究によれば、ニコチンアミドが皮膚細胞のエネルギーを高め、DNA修復を促進、皮膚の免疫系を強化することが示された、とのことです。
ニコチンアミドを服用した群と服用しない群とを比較したところ、ニコチンアミド服用群で新規の非黒色腫皮膚がんの発症率が非服用群よりも23%低かったとの結果です。また、がんにつながる皮膚の厚い鱗状の斑の減少効果を確認しています。服用を中止することで、効果はなくなるようです。
ビタミンサプリメント
ニコチンアミド単味のサプリメントもありますが、ビタミンB群を総合的に含むサプリメント、更に多くのビタミンをマルチに含むサプリメントも数多くあります。それらを上手く利用し、過剰摂取することなく、適量を毎日服用することで、身体機能を適切に維持することができ、大いにメリットがあるものと考えます。


