オメガ3脂肪酸について
オメガ3脂肪酸には魚や貝類・甲殻類に含まれるドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコサペンタエン酸(EPA)、植物由来のものとしてαリノレン酸(ALA)などがあります。

オメガ3脂肪酸で脳の老化を抑制?
加齢による脳萎縮が魚油で抑制する可能性について、米国神経学会(AAN)が学会誌「Neurologyオンライン版」に掲載しました。オメガ3脂肪酸で脳の老化が1-2年遅れるとの結果です。研究によれば、魚油に含まれるオメガ3脂肪酸レベルの高さと高齢期での脳の大きさに関連性があるとのことです。
1111人の女性を対象に、赤血球中のオメガ3脂肪酸(EPA+DHA)のレベルを測定し、8年後(平均年齢78歳)にMRIで脳容量を測定したところ、オメガ3レベルが高ければ脳容量が大きいことが分かった、とのことです。また、オメガ3レベルの高い人は、海馬の容量も大きいとのこと。海馬は記憶に関する重要な器官であり、アルツハイマー病においては症状発現の前段階において、海馬の萎縮が始まります。
オメガ3脂肪酸は魚介類やナッツ類を中心とした食事やサプリメントによって簡単に摂取することができます。また、多くのサプリメントもあり、容易にオメガ3脂肪酸のレベルを高めることができます。脳萎縮とは脳細胞の喪失であり、記憶障害や思考能力、判断力の低下、うつなどの精神障害につながっていきます。オメガ3脂肪酸により脳萎縮が抑制できれば、加齢によるこれらの障害を緩和できる可能性もあると考えられます。


