プロポリスについて
プロポリス(Propolis)は蜂ヤニとも言われ、ミツバチが木の芽、樹液等の植物から集めた樹脂製混合物です。植物樹脂55%、ろう(ミツロウ)30%、芳香性精油10%、花粉5%ほどと言われます。
語源はラテン語のpro(プロ=前、正面)とギリシャ語のpolis(ポリス=都市)に由来し、「敵の侵入を防ぐ城壁」を意味しています。
成分にはフラボノイド類、テルペン類、有機酸類、エステル類、アルコール類、アルデヒド類、フェノール類、各種アミノ酸、酵素、ビタミン、多糖類、ミネラルなど300種類以上が含まれるそうです。
巣の構造物として使用され、補強、振動の軽減、防御力の向上、病気や寄生者の侵入の阻止、真菌や微生物の成長の阻害、腐敗の防止に役立っています。
抗菌作用や防腐作用も有しています。古くはミイラを作る際の防腐剤として利用されていたそうです。
ブラジル産プロポリスは起源植物のユーカリ樹系が多くのフラボノイドを含み、品質が良いと言われます。起源植物アレクリンの成分を多く含むもの高値で取引され、緑が濃くなり、グリーンプロポリスと称されます。
プロポリスに関する研究
日本癌学会総会でブラジル産プロポリスの抗腫瘍活性に関する報告がなされた他、様々な研究報告が有ります。
抜粋すると、食中毒菌であるサルモネラ菌、ピロリ菌、ある種の歯周病菌、耐性菌であるMRSAなどに対する抗菌作用、インフルエンザウイルスに対する抗ウイルス活性。
運動後の疲労軽減効果、抗炎症効果、エールリッヒ担癌マウスに対する抗腫瘍効果、花粉症の軽減効果、血中ブドウ糖やコレステロール低下による血糖、糖代謝、脂質の調節効果。血圧調節作用。
インスリン抵抗性進行予防、脂質代謝作用や脂質吸収阻害作用、風邪の治癒の促進効果、倦怠感の軽減効果など。


高齢者の認知機能低下のエビデンス
プロポリスの健常高齢者の認知機能低下及び全身性炎症の改善効果に関する九州大学による研究結果が「Journal of Alzheimer’s disease」に掲載されました。
プロポリスが歯周病菌の毒素による単球、マクロファージ、ミクログリアからの炎症性因子産生を抑制することや、酸化ストレスによる神経細胞障害を保護する作用に着目し、プロポリスの認知機能と全身性炎症への効果が検証されました。その結果、全身性炎症及び認知機能の改善効果が示された、とのことです。
全身性炎症は認知機能と関連し、プロポリスが全身性炎症を低下させるとともに認知の低下を防ぐ可能性が示唆されたとのことです。
プロポリスを持続的に摂取することで得られた結果なので、持続的な摂取(少なくても12ヵ月以上)が必要であると考えられます。


