フレンチパラドックス
フレンチパラドックスをご存知でしょうか?
喫煙や飽和脂肪酸を多く含む食事は心臓病や動脈硬化の大敵です。そして、フランス人はそんな食事が大好きです。
しかいし、フランス人はそれらの摂取が非常に多いにもかかわらず、心血管系の疾患の罹患率が少ないという疫学データが有ります。
この逆説的な結果が「フレンチパラドックス」と称されているのです。
レスベラトロールはポリフェノール
赤ワインに含有されるレスベラトロールについて、フレンチパラドックスとの関連性が考えられています。
レスベラトロールはポリフェノールの一種で、動物実験で寿命の延長の他、認知予防、がん予防、炎症予防、血糖降下作用、脂肪の合成抑制作用等が示されています。
ブドウ、ブドウジュース、赤ワインの他、ピーナッツ、ベリー類(特にリンゴンベリー、別名コケモモ)等に含まれています。
インドネシア産のメリンジョという植物にも含まれているようです。
メリンジョレスベラトロールはブドウ由来のレスベラトロールとは、やや構造の異なる類縁物のようですが、効果は期待されています。
レスベラトロールに期待される効果
レスベラトロールは普段活動していない長寿遺伝子と呼ばれるサーチュイン遺伝子を活性化します。
また、サーチュイン遺伝子は染色体の先端にあるテロメアを保護し、テロメアの短縮を抑制することがわかってきました。
レスベラトロールはポリフェノールの一種なので、抗動脈硬化作用や抗炎症作用も期待されます。
また、肌への効果もあるようです。いわゆる美肌効果です。
コラーゲンを分解する酵素を阻害することにより、肌の弾力性を維持する、という効果が示されたとのことです。
骨密度改善のエビデンス
レスベラトロールがメタボリック症候群男性の骨密度を改善するとのデンマークの研究がJournal of Clinical Endocrinology & Metabolism誌に掲載されました。
骨量減少と炎症反応との関連性が指摘されており、レスベラトロールの抗炎症作用が骨保護に関連しているのではないかと考察されています。


