毎日飲む水
ヒトの身体は50~70%が水で構成されています。成人で60~65%、高齢者では50~55%、新生児では75%と言われます。
毎日必要な水分量は成人で約2,400mL、そのうち食べ物から約1,100mL摂取し、体内で合成される水(代謝水)が約300mLあります。
飲料水としては1,000mLが最低限必要となります。
水の中には水以外の成分が入っています。それら成分も一緒に体内に入り込みます。
純粋な水である「超純水」もありますが、一般的に摂取することはありません。味も悪いんです。
そんな大切な水なので、種類について正しく理解して、美味しいお水を摂取していきたいですね。
水の種類
水道水
河川、伏流水、地下水等を水源とし、オゾン処理、塩素殺菌処理、沈殿処理、濾過処理を経て、水道管で各家庭に供給されます。
有機物と塩素が化学反応し発生する発がん性の高いトリハロメタンの除去が課題となっています。
ナチュラルウォーター
ナチュラルとは人工ではなく「天然」なので、特定の水源から採取した水がナチュラルウォーターです。鉱水とも呼ばれます。
採取後に濾過処理、沈殿処理、加熱殺菌処理がされます。後述のナチュラルミネラルウォーターとは製法やミネラル成分量が異なります。
ナチュラルミネラルウォーター
天然水とも呼ばれます。ナチュラルウォーター同様、特定の水源から採取されます。採取後に濾過処理、沈殿処理、加熱殺菌処理がされます。
地下水なので地下の地層のミネラル分が溶出し含有されます。水源地によって含有されるミネラル成分が異なり、特徴がでます。
お茶やコーヒーなど美味しくする水になります。
水源地によっては農薬等が原因の亜硝酸窒素の含有の可能性が問題点となりますが水質検査がしっかりとされています。
ミネラルウォーター
ミネラル成分を含有している水はミネラルウォーターです。
水道水、蒸留水、RO水等にミネラル成分を混ぜてもミネラルウォーターと言えます。
濾過処理、沈殿処理、加熱殺菌処理の他、紫外線殺菌やオゾン殺菌処理されます。
ボトルドウォーター
ナチュラルウォーター、ナチュラルミネラルウォーター、ミネラルウォーターとは異なるもので、水道水と同等の基準をクリアしボトルに詰めたものがボトルドウォーターです。
水道水のカルキ臭や鉄分(さび)の含有が有りません。
イオン交換水
水道水や地下水等をイオン交換樹脂で処理したものがイオン交換水です。
イオン(ミネラル)が完全に除去された純水です。
RO水
水道水等を原水にRO膜処理したものがRO水です。
RO膜とは「Reverse Osmosis」という逆浸透膜で、0.0001ミクロンの超微細孔のフィルターになっています。
汚染物質のほとんどが除去され、安全性の高い水と言われます。
RO水にミネラル成分を調整して美味しい水を作るメーカーもあります。
アルカリイオン水
pH9~10のアルカリ性の電解水です。
水酸化ナトリウムや水酸化カルシウムが整水器により電気分解され陰極側に生成したものがアルカリイオン水となります。
pH10未満の弱アルカリイオン水はお茶やコーヒー、ご飯を美味しくすると言われます。
また、胃腸症の改善効果があるとされます。
酸性イオン水
アルカリイオン水を生成する整水器により電気分解され陽極側に生成したものが酸性イオン水となります。
pHは4.5~6.5であり、洗顔等の美容分野で使用されます。
強酸性電解水
飲用ではありませんが殺菌消毒作用が有り、医学分野で使用されます。
蒸留水
蒸留器で蒸留された純水が蒸留水です。純水ですが低沸点の物質が混入する可能性が有ります。
精製水
常水をイオン交換、RO処理、蒸留等の処理をしたものが精製水です。
滅菌精製水は医療分野で使用されます。
純水
RO水、蒸留水、精製水は純水に分類されます。
超純水
電解質、非電解質のすべてを除去した真水で、工業的に使用されます。
硬度について
水の硬度は含有するカルシウムとマグネシウムの量で決まります。
日本料理には軟水が適していると言われます。西洋の肉の煮込み料理には硬水が良く、灰汁や臭みを取り、肉を柔らかくします。
硬度=(カルシウム量mg/l×2.5)+(マグネシウム量mg/l×4)
軟水=硬度:0~60mg/l 未満
中硬水=硬度:60mg以上~120mg/l 未満
硬水=硬度:120mg以上~180mg/l 未満
非常な硬水=硬度:180mg/l 以上
軟水の製品
エスオーシー 『温泉水99』1.7mg/L(日本)
サンタンナ 『イタリアアルプス 天然水水 』8.1mg/L(イタリア)
ミツウロコビバレッジ『四季の恵み 自然湧水 』15mg/L(日本)
キリンビバレッジ『キリンのやわらか天然水』19mg/L(日本)
サントリー『奥大山の天然水』20mg/L(日本)
日本コカ・コーラ『い・ろ・は・す』27mg/L(日本)
アサヒ飲料『おいしい水 富士山のバナジウム天然水』29mg/L(日本)
サントリー『南アルプスの天然水』30mg/L(日本)
アサヒ飲料『おいしい水 富士山』30mg/L(日本)
ミツウロコビバレッジ『ピューウォーター』32mg/L(日本)
コンテンツ『日田天領水』32mg/L(日本)
大塚食品『クリスタルガイザー』38mg/L(アメリカ)
日本コカ・コーラ『森の水だより 大山山麓採水地パック』38.3mg/L(日本)
アクアビバレッジ『マサフィー』39mg/L(UAE)
アサヒ飲料『おいしい水 天然水 六甲』40mg/L(日本)
中硬水の製品
キリンビバレッジ『ボルヴィック』60mg/L(フランス)
ポッカサッポロフード&ビバレッジ 『富士山麓のおいしい天然水』63mg/L(日本)
キリンビバレッジ『アルカリイオンの水』64mg/L(日本)
インターパイロン(日本総代理店)『フィジーウォーター』106mg/L(フィジー)
硬水の製品
『シリカシリカ』130mg/L(日本)
『サンベネデット』235mg/L(イタリア)
『ソラン・デ・カブラス』253mg/L(スペイン)
『エビアン』304mg/L(フランス)
ポッカサッポロフード&ビバレッジ『ヴィッテル』309mg/L(フランス)
『ペリエ』400.5mg/L(フランス)
モトックス『サンペレグリノ』640mg/L(イタリア)
非常な硬水の製品
伊藤園『エビアン』304mg/L(フランス)
ポッカサッポロフード&ビバレッジ『ロルシュタイナー』1,310mg/L(ドイツ)
ポッカサッポロフード&ビバレッジ『コントレックス』1,468mg/L(フランス)
『クールマイヨール』1,612mg/L(イタリア)
『エパー』1,849mg/L(フランス)
ウォーターサーバー
ウォーターサーバー各社は大きく2種類の水を販売しています。「天然水」と「RO水」です。
美味しさでは天然水が勝っていると思います。美味しさの秘密はミネラル成分です。RO水でもミネラル成分を人工的に添加して美味しさをアップしています。
安全性についてはRO水が勝っていると言われます。天然水でも有害な物質が混入していないか、水質検査はしっかりと行われています。RO水はRO膜で除去されている分、より安全性が高いという訳です。
特に天然水は早目に消費することが大切です。

